近年,医薬品開発の国際的な競争激化や創薬標的の高難度化から,大学等の研究成果をもとに薬の開発を行なうアカデミア創薬に対する期待がますます高まっています。愛媛大学プロテオサイエンスセンターでは,愛媛大学第3期中期計画において本学発の無細胞タンパク質合成技術と医学研究を融合した「プロテオ創薬」を発案し,創薬応用研究を進めております。プロテオ創薬科学部門は,本プロジェクトにおいて主にプロテインアレイや化合物ライブラリを用いた大規模実験を担当し,当センターのアカデミア創薬研究の基盤となる部門として2016年4月に設立されました。
当部門では,プロテオサイエンスセンターで開発した無細胞タンパク質合成技術およびハイスループットスクリーニング(HTS)技術を用いて,プロテオサイエンスセンターならびに学内外の研究者と連携し,創薬ターゲットタンパク質の機能スクリーニングや薬剤探索,標的未知薬剤のターゲット探索などを実施します。特に現在はヒトゲノムにコードされたタンパク質の大部分を搭載した大規模ヒトプロテインアレイの整備拡充に注力しており,これが完成すると基礎研究から様々な医薬品開発への応用まで期待できる世界に例を見ない研究ツールとなります。
また,同時に当部門では抗体医薬品開発のための技術開発も進めております。抗体医薬の標的となる膜タンパク質の生産技術開発,機能性抗体の効率的生産のための抗原デザイン,ナノボディ開発などを実施しています。
氏名 | 研究テーマ |
竹田 浩之 | 部門長 無細胞技術のスクリーニング応用,タンパク質合成技術,機能性抗体 開発 |
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