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研究 無細胞生命科学部門

2020年04月16日(木)

PROSの野澤講師、澤崎教授らの研究グループがカンキツウイルスを高感度で検出できる技術をPLOS ONE誌で発表しました。

 愛媛大学プロテオサイエンスセンター野澤彰講師、澤崎達也教授、富山大学学術研究部医学系小澤龍彦助教、岸裕幸教授、愛媛県農林水産研究所果樹研究センター清水伸一室長(研究当時)、青野光男主任研究員らの研究グループは、カンキツウイルスを高感度で検出可能なウサギモノクローナル抗体の取得に成功しました。

カンキツの栽培現場で問題になっている病害の一つにカンキツウイルス病があります。これはウイルスの感染により引き起こされ、発病樹では樹勢が低下し果実の糖度が低下するなどの症状が現れるものですが、現在、感染樹からウイルスを除去する方法が存在しないことから、感染被害の拡大を阻止するためには、感染樹の早期発見が重要になります。本研究では、カンキツウイルスの中でも愛媛県の柑橘農家で感染が問題になっているカンキツモザイクウイルス(CiMV)を検出可能な特異抗体の取得を目的に実験を開始しました。富山大学で開発されたISAAC法とPROSのタンパク質相互作用解析技術を利用することでCiMVを高感度で検出できる複数のウサギモノクローナル抗体を取得できました。これらの抗体はELISA法やドットブロット解析において、感染葉中のCiMVやその近縁ウイルスを検出できることが確認されました(図A,B)。

本研究で取得できた抗体を利用することでカンキツウイルス診断キットの開発が可能になります。実際に、論文投稿後の研究で、簡易キットの作製とCiMVの検出に成功しました(図C,D)。本研究で単離されたモノクローナル抗体は、愛媛県で報告例の多いカンキツモザイクウイルスCiMV のAz-1系統を高感度で認識できることから、愛媛県の農業現場での利用が期待されます。

この研究成果に関する論文は、2020年4月16日付けでPLOS ONE誌に掲載されました。

PLOS ONE誌 HP


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  • 図A

    図A

  • 図B

    図B

  • 図C

    図C

  • 図D

    図D