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学会・セミナー バイオイメージング部門

2015年03月10日(火)17:30〜19:00医学部 基礎第1講義室

PROSセミナー&大学院特別講義を開催しました

 このたび、プロテオサイエンスセンター バイオイメージング部門主催の
PROSセミナーを開催しました。 皆様のご来場心よりお礼申し上げます。
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【演題・演者】
「バイオイメージング部門紹介」 
愛媛大学 プロテオサイエンスセンター バイオイメージング部門
                      飯村 忠浩 教授
「蛍光バイオイメージングによる細胞内シグナル伝達の可視化とその応用」
                  北海道大学 大学院医学研究科 細胞生理学分野
                               大場 雄介 教授

 緑色蛍光タンパク質(green fluorescent protein, GFP)の発見は、蛍光バイオイメージングとそれを用いたシグナル伝達研究を大いに加速した。我々は、GFPとフェルスター共鳴エネルギー移動(FRET, Förster/fluorescence resonance energy transfer, FRET)や蛍光蛋白質再構成法(bimolecular fluorescence complementation, BiFC)等の技術を用いて、生きた細胞における低分子量GTP結合タンパク質Rasの活性制御機構と機能の解析に取り組んできた(1, 2)。最近、Rasと標的因子PI3Kの複合体がエンドゾームにリクルートされ、この結合がエンドサイトーシス亢進やエンドソームの成熟化、インフルエンザウイルス粒子取込に重要であることを明らかにした(2, 3)。また、Ras-PI3Kシグナルの上流因子を探索した結果、感染直後に生じるカルシウムオシレーションをFRETバイオセンサーCameleonで捉え、Ca2+がインフルエンザウイルスの宿主細胞侵入の鍵となる因子であることを報告した(4)。一方、単一細胞レベルの解析というイメージングの特性は、基礎研究のみならず応用面でも有用性が高い。実際我々は、FRETバイオセンサーPicklesを用いた薬剤感受性試験を開発した(5, 6)。現在は慢性骨髄性白血病をモデル疾患とした臨床応用を展開中で、従前技術では得られない薬剤投与前の効果判定が可能となった。

【参考文献】
1) Y. Ohba, K. Kurokawa and M. Matsuda. (2003) EMBO J. 22: 859-869.
2) K. Tsutsumi, Y. Fujioka, M. Tsuda, H. Kawaguchi and Y. Ohba. (2009) Cell. Signal. 21: 1672-1679.
3) Y. Fujioka, M. Tsuda, T. Hattori, J. Sasaki, T. Sasaki, T. Miyazaki and Y. Ohba. (2011) PLoS One 6: e16324.
4) Y. Fujioka, M. Tsuda, A. Nanbo, T. Hattori, J. Sasaki, T. Sasaki, T. Miyazaki and Y. Ohba. (2013) Nat. Commun. 4: 2763
5) T. Mizutani, T. Kondo, S. Darmanin, M. Tsuda, S. Tanaka, M. Tobiume, M. Asaka and Y. Ohba. (2010) Clin. Cancer Res. 16: 3964-3975.
6) Ohba Y, Fujioka Y, Nakada S and Tsuda M. (2013) Progress in Molecular Biology and Translational Science—Fluorescence-Based Biosensors-concepts and applications—: 313-348